自分が言えば、言った通りになるのだから、全部を支配できるのだ。
言えばいい。「これこれは、こうなる」と言えば、「これこれ」はそうなる。
その人の頭のなかでは……「自分に制御できないことはない」ということになっているのだ。
ところが、「自分が制御できないことは、距離を置いたほうがいい」と考えることもあるのだ。自分が制御できないことはないと思ったり、自分が制御できないことがあるという前提でものを言ったりする。
この場合も、モードが切り替わっているので、本人が、本人の矛盾に気がつくことがまったくない。
「言えば、言ったことが、現実化する」のだから、すべて、言えば、制御できる。
ところが、「自分が制御できないことは、自分が制御できないことなのだから、かかわらないようにしたほうがいい」というような考え方を、もっているのである。
しかも、そういう気分になっているときは、ほかの人に、その考えたをすすめたりする。
ほかの人には……「社会が悪いと言ったところでしかたがないので、自分の身の回りの自分に関係があることだけを気にすればいい」というようなことまで、言ってしまうことがある。
言霊主義者なのだから、言霊は絶対だと思っていて、自分は言霊の力を使うことができると思っているのだ。言霊モードのときは……。
言霊モードのときは、「言霊は絶対だ」とわけのわからないことを言い、「言霊は宇宙を貫く絶対法則だ」と言ってゆずらないのである。
ところが、場面がかわれば……「社会についてネガティブ(と本人が思うことを言っている人には)社会についてネガティブな発言をしてもしかたがないので、自分の身の回りのことに集中したほうがいい」……などと口走ってしまう。
まったく、矛盾に気がついていない。
「言霊モード」と「現実モード」という言い方を採用するなら、言霊モードのときに言っていることと、現実モードのときに言っていることは、矛盾しているのである。
しかし、本人が、それにまったく、気がついていない状態で、生きている。本人が(自分の矛盾に気がつかない状態で)長い間、生活している。