腹がいたくなった。いたみにおそわれているときは、ちょっとまえの、いたくない状態に戻ることを渇望した。いたくない状態は、ものすごくいい状態に思えた。
けど、いたくない状態に戻ってみたら、やはり、ずっと問題が続く。
いたみは小さくなったけど、体のだるさは、残っている。吐き気もちょっとある。
なにを食べていいのかわからない。まあ、いたくないときでも、くるしいんだよな。だから、くるしみがない、楽な世界に行きたいと思うわけ。
いたいのは、いやなんだよ。
くるしいのもいやなんだよ。
でっ、横になりながら考えていたことは、やはり、ヘビメタ騒音期間中の出来事や、ヘビメタ騒音期間以降のできごとであるわけ。
「腹がいたくないとき、どういう状態だったか?」ということだ。
くるしかったんだよ。
猛烈に、くるしかったんだよ。
けっきょく、猛烈なくるしさが続いてしまう。
基本、サラリーマンをやめれば、それで、強烈なくるしさから解放されてしまう人ではない。俺は……。体力的にサラリーマンができない人がいるとする。
この人は、楽なバイトや楽な自営業ならできるとする。サラリーマン時代、猛烈にくるしかったとする。
けど、サラリーマンをやめれば、くるしさから、解放されるのである。
けど、ぼくはちがう。
かりに、楽な自営業で生活できるとしても、きちがい兄貴のヘビメタ騒音が作り出した現実からは、解放されないのである。