しかし、もう、つかれた。おやじが最後にとどめをさして、あの世に行った。あいつは、ほんとうに、俺が生まれたときから、俺の人生を破壊し続けているなぁ。これ、みんな、わからないだろうな。無意識に問題がある親に育てられた人じゃないとわからない。影響をさえぎることができないのだ。
アドラーのように単純な人だと、「どれだけがみがみ言われても無視すればいい」というようなことを考えるけど、そういうことではないのだ。破壊的な影響というのはそういうものではない。そして、きちがい親父の態度が「どれだけ言われても無視する」というものだから、アドラーが進めている態度と、きちがい親父の態度が似ているのだ。
どれだけ相手が、真剣に言っても、頑固に無視する……相手が必死になってどなって言っていることでも、頑固に無視する……。こんなの、いい態度であるはずがないだろ。
相手が、真剣に言っていることは、無視して、自分が相手にやってやりたいことだけ、やってやるのである。そして、「自分が相手にやってやりたいこと」というのが、無意識的に、意識的に、ゆがんでいるのである。ゆがみきてっている。
じゃあ、相手が、どういうふうにゆがんているのかを説明すれば、認めてくれるのかというと、それは、頑固に無視するのである。アドラーの場合は、無意識に問題がある親にやられなかったので、無意識に問題がある親に「やられる」ということ自体が、まったくわかってないのだ。俺から見ると、アドラーも、子ども。幼稚すぎる。考え方が幼稚で単純。わかってないことは、「ないこと」として無視する……そういう態度もある。
きちがい的な親にやられた人じゃないとわからないことがあるのだ。