ヘビメタ騒音で、どーーーしても、どーーーーしても、くるしい。いま、午後8時27分。いま、鳴っている時間だ。今日は、日曜日だ。俺が中学生のときも高校生のときも、日曜日はいつも朝から、この時間までずっと鳴っていた。蓄積する。とてつもなく、つらい。きちがい親父が、注意をしなかった。おかあさんが、注意をしても、きちがい兄貴がまったくきかなかった。ともかく、つらいんだよ。積み重ね。蓄積。これ、つかれとか、この世に対するいやな雰囲気とか、どうしても、積み重なる。ほかの人は、ずっと毎日やられたことがないから、わからないだけだ。俺は別に、ヘビメタ騒音をやれる前、音に敏感だったわけじゃない。それは、幼稚園のすぐ後ろ(前)に住んでいるということで証明できる。ずっと、幼稚園はうるさいんだよ。あのころは、幼稚園が終わったあと、場所を剣道の道場?練習場としてかしていたので、「めーん」とか「おおぇぇ」とか奇声をあげていたし、全員でやる足踏みの練習は、うるさかった。けど、俺はそういうことで文句を言っているわけじゃないんだよ。きちがい兄貴は、ヘビメタ騒音を鳴らすまえに、フォークギターの練習をほぼ、一日中していた。これは、学校から帰ってきたら、練習してたし、日曜日も朝から練習していた。けど、おれは、きちがい兄貴がフォークギターを練習しているあいだ、ずっと、文句を言ってない。「うるさいー。やめてくれ」と言ってないだ。こういうことも無視して、まるで俺が音に弱いみたいに思うやつらは、ひどいやつらだと思う。そういうふうに、俺をばかにして!! ばかにして!!! ばかにして!! えらそうなことを言って。自分が、うちの兄貴のような特別な人からずっとやられてないから……そういうことを言えるだけなのに、そういうことを言う本人は、それに気がつかない。これ、俺がこういうことを説明しても、「エイリさんが音に敏感だからダメなんだ」「そんなの、騒音ぐらいだれだってある」というような意見を、かえない。かえない。こいつら、ほんとうに頭にくる。こういう誤解をされることになっている。きちがい兄貴のやり方があまりにもおかしいと、こういうことになる。きちがい兄貴の感覚があまりにもおかしいと、こういうことになる。これは、親父でもおなじだった。きちがい兄貴は、親父にそういう態度で、そういうことをやられて、頭にきているのに……ずっと憤慨していたのに、自分が、「おやじとおなじ立場になって」……つまり「やるほうの立場になると」……親父とまったく同じ態度でやるんだよ。まったくおやじとおなじ感覚でやる。自分がやられたときは、一発でわかるのに、一分で、わかるのに、自分がやる番になると、まったくわからない。親父とおなしでまったくわからない。親父とおなじで、「やったってやってない」ということになってしまう。この「やったってやってない」ということに対する、きちがい兄貴の意地がすごいんだよ。こんなのない。ちなみに、「やったってやってない」ということに対する、きちがい親父の意地もすごい。兄貴は、親父のコピーなんだよ。おなじなんだよ。「やったってやってない」というようなきちがい的な態度をとるときの強情さと、自分がやりたいことを押し通してやってしまうときの強情さが同じなの。兄貴も、親父もそういうところがある。