「できると言えばできる」「できないと言うからできない」などと言い、人を追いつめたやつらがいたとする。
追いつめられたやつが、自殺すれば、「そんなのは、自己責任」と手のひら返しで言いやがる。
こいつらのやっていることは、こういうことだ。言霊がどうのこうの……。自己責任がどうのこうの……。
「つかれたと言うから、つかれる」「つかれないと言えば、つかれない」「元気だ元気だと言えば、元気になる」……こんなアホなことを言って、人を追いつめたやつらが、なにも感じない。
「ポジティブな言葉を使えば、いい」「ネガティブな言葉を使うべきじゃない」……などと言うやつも、おなじだ。
こいつらは、みんな、「条件」を無視している。
ところが、悪い条件だと、悪いことが発生する。それが現実だ。
現実の条件を無視して、こいつらが「言えば言った通りになる」「思えば思った通りになる」と言う。
条件が悪い場合は、条件が悪いから、できないことがおおくなる。条件が特別に悪い人はいるので、条件が特別に悪い人は、できないことがおおくなる。
普通の条件であればできることだって、できなくなる。
条件が悪いからできなくなっているのに、「受け止め方次第だ」「できれると言えばできる」「今現在に集中すればできる」というようなことを言う。
これは、基本的に、相手に負担をかける考え方だ。そりゃ、相手の条件を無視すれば、なんとだって言える。
どうしてかいうと、「ひとごと」だからだ。
自分には「その悪条件」がない。自分には、「その悪条件」がないので、普通の条件下で、普通のことができる。
相手の悪条件を無視したことを言うのは、簡単なことだ。相手の悪条件を無視して、「すべては、思いようなんだ」と言える。
こいつらがいいことをやっているのかというと、悪いことをやっている。