ちょっと軽めに書いておく。
就職氷河期の人にも、コネがあった人と、コネがなかった人がいる。コネのなかにも、グレードがあり、たいへん有力なコネと、そんなに頼りにならないコネがある。とりあえず、コネがあった人には、有力なコネがあった人だとする。
有力なコネがある人は、就職氷河期においても、正社員として就職することができたとする。いっぽう、コネがまったくない人は、就職氷河期においては、正社員として就職することができなかったとする。
ようするに、有力なコネがあるかどうかということは、重要なことなのだ。
ところが、就職氷河期という、分類だけで、分類すると、みんな就職氷河期の人だということになる。
ようするに、就職氷河期という条件だけに注目して、そのなかで、コネがあったのかどうかという条件は、無視するのだ。
無視しても、条件は重要なのである。
ところが、コネという条件を無視して推論する人たちがいるのだ。
たとえば、「就職氷河期でも、正社員として就職できた人はいるのだから、就職できなかった人の自己責任だ」ということを言う人たちがいる。
「就職氷河期でも就職した人はいるのだから、就職氷河期で就職できなかったなんていうのは、あまえ」ということを言う人たちがいる。
この人たちは、就職氷河期の人なら、みんな、おなじ条件で競争をしている(していた)という前提でものを考えている。就職氷河期かどうかという条件だけは、見るけど、ほかの条件は見ないのだ。
就職氷河期ならみんなおなじ条件だという、間違った前提で推論をしているのだ。
だから、推論の結果も、間違ったものになってしまうのである。
ともかく、人に対して「そんなのは、関係がない」「そんなのは、言い訳だ」「だから、おまえは、あまえている」と言いたくなる人がいるのだ。
そして、言霊理論、思霊理論、引き寄せ理論、努力論、自己責任論のセットは、この言葉……「そんなのは、関係がない」「そんなのは、言い訳だ」「だから、おまえは、あまえている」という言葉を支えているのだ。
条件を考えずに、相手にレッテルをはり「そんなのは、関係がない」「そんなのは、言い訳だ」「だから、おまえは、あまえている」と言う人たちの脳裏には言霊理論、思霊理論、引き寄せ理論、努力論、自己責任論のセットがあるのである。
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「就職氷河期だって、正社員として就職できた人はいるのだから、就職氷河期の人は、正社員として就職しにくかったというのは、間違いだ」と思ってしまう人がいるのだけど、その人が、間違った推論をしているだけだ。