「無理だと言うから無理なんだ」という言い方について考えてみよう。これを口に出す人は、ほんとうにそういうふうに思っているのだ。しかし、これも、間違った理由を自分で考えだして、相手の条件を無視したことを言っているということになる。「無理だということ」自体が、無理な理由ではないのである。相手は、この条件下では「それは無理だ」といっているのだ。けど、条件を無視してしまう。相手の条件を無視して、間違った理由を考えだしてしまうひとが多い。別バージョンとしては「ダメだと言うから、ダメなんだ」というものもある。言うから、ダメになっているわけではないのである。手短に言うと、「ダメだ」と言ったから、言霊の力によって、ダメになるわけではないのだ。ところが、妄想的な人は「言霊の力」というものがあるという前提でものを考えるので、つねに間違ったことを言うことになる。条件がみんな同じなら、このことは、そんなには問題を引き起こさない。ところが、人によって、条件がちがうのである。天と地ほどちがうのである。条件には、さまざまなものがあり、他人から見て見えない条件を抱えている人もいる。けど、人が他人を見るとき、見えない条件は、見えないので、当然無視してしまうのである。そうなると、人から見えないけど、ものすごく悪い条件を抱えている人が、不憫な思いをすることになるのである。どうしてかというと、「無理だと言うから無理なんだ」と言ってくる人がたくさん(この世には)存在するからだ。こいつらは、特になんの考えもなく、ただ単に、言霊感覚でものを言ってしまう。当然、他人が抱えている見えない条件なんて考えるわけがない。言う「から」ダメなんだという考え方は、できると言えばできると同様に、幼稚な考え方なのである。そして、条件が悪い人のことを傷つける考え方なのである。そうなっている理由について「間違った考え」もっているのである。誰かが、事実そうなっている理由について、その人は(言霊主義者)は、間違った考えをもっている。これ自体か、 「無理だと言うから無理なんだ」と言われた人にとって、不愉快なことなのだ。ところが、 「無理だと言うから無理なんだ」と言う言霊主義者が、「人がいやがることはやめましょう」ということを、他人に普段言っていたって、 「無理だと言うから無理なんだ」という発言が、条件が悪い人にとって不愉快なことだから、 「無理だと言うから無理なんだ」と言うべきではないという意見に賛成するかというと賛成しないのだ。だいたい、精神世界の人は、言霊を信じているのだけど、「言ったことが現実化する」なら、ダメ出しなんてしてないで、相手の問題を「言霊だけで」解決することができるはずなのだ。ところが、言霊を使って、相手の問題を解決してやるなんてことはしない。これは、できないからしないのだ。「人に親切にするということが大切だ」と熱弁している精神世界の人だって、言霊で相手の問題を解決してやったりしない。言い訳としては、「それは、個人の学びを妨害することになるからやらないだけだ」ということを言うと思うけど、ちがう。「言ったことが、言霊の力によって現実化する」なら、相手の悪い条件を改善してあげることだってできるのだ。ところが、できないから、「それは、個人の学びを妨害することになるからやらないだけだ」と言って、ごましているだけだ。嘘が多い。精神世界の人には、嘘が多い。そして、精神世界の人は、他人の問題について「間違った決めつけ」を頻繁にしてしまう。
ここでずっと述べていることなのだけど、精神世界の人は、出来事の順番について間違った理解をしているのである。相手が、言う前に、相手にとってこまったことが発生しているのである。実際にこまったことが発生したから、発生したあとに「こまった」と言うのである。「こまった」と言ったから、「こまった」と言った後に、こまったことが発生したのではないのである。相手はすでに、「できない」状態になっているので「できない」と言っているのだ。「できない」と言ったから、そのあとに、「できなくなった」のではない。