ヘビメタ騒音のなかで「緊張」して、頭がこんがらがって、なにもかもわからなくなるというのがあった。ほんとうに、混乱して、普通なら理解できることがまったく理解できなくなってしまうのである。学校で覚えたことも、ヘビメタ騒音のなかで「復習」すると、「おぼつかないもの」になってしまうのである。なんか、へんな感覚がつきまとう。なんか、へんな感情がつきまとう。思うに、ヘビメタ騒音のなかで、怒りをがまんして、「学習内容」を見ているのがダメなんじゃないかと思う。これ、本当に、発狂状態なのである。ヘビメタは、俺にとって、発狂状態にさせられる音なのだ。強制的に発狂状態になる。その発狂状態を「意志で」抑え込もうとしているのだ。だから、ストレスとストレス対抗がある。これが、真っ向からぶつかって、めちゃくちゃな状態になっている。頭のなかがめちゃくちゃな状態になっている。これを繰り返すと、試験中など「緊張」しているときは、そういう状態になってしまうのだ。緊張してあせって、腹がたって腹がたっているのをおさえて、頭のなかが無茶苦茶な状態になってしまう。きちがいヘビメタの音は、超高圧状態を引き起こす音なのだ。きちがい兄貴の態度も影響している。きちがい兄貴の態度というのは、きちがい親父の態度そのものだ。「うそ」がある。「感覚器の書き換え」がある。あいつが、きちがい的な意地で、普通の家じゃありえない音でずっと鳴らしている……。そういうことが、まかり通っている……。ずっと鳴らされている……。こういうことにかんする、怒りがまた、尋常じゃないのである。不正が常に行われているような状態だ。しかも、やっているやつは、一〇〇%やりきるのに、一〇〇%やってないつもりなのだ。こんなのない。これは、腹がたつ。ともかく、試験中、きちがい兄貴のヘビメタ騒音にさらされているような高圧力状態になってしまうのである。はげしいストレスの力と、はげしいストレスに対抗する力が、拮抗しているような状態になってしまう。試験となると、わかっていることもわからなくなってしまうのである。きちがいヘビメタ騒音のなかでなにがつらかったかというと超高圧状態がつらかった。超ストスレ状態で頭がこんがらがって、つらかった。超ストスレ状態で頭がこんがらがっている状態で、教科書や参考書と向かい合っているのがつらかった。普通なら、一読すれば理解できることがぜんぜん理解できなくなる。普通なら、一読すればおぼえられることがぜんぜん覚えられなくなる。教科書や参考書に書いてある内容に、ヘビメタ騒音の記憶がついてしまう。教科書や参考書に書いてある内容が、強烈に不愉快なものになってしまう。不愉快な感情を引き起こすものになってしまう。不愉快な感情を引き起こすものと向かい合っていて、楽しいはずがない。これ、ぼくが好きな科目でもそうなってしまう。
しゅきちがいが趣味で鳴らしている音じゃなかったんだろ。中学、高校の六年間、日曜も祭日も、夏休みも冬休みも春休みも、毎日毎日、そんな状態でいいわけがない。ずっと、本当に毎日やられた。きちがいだから、やるとなったらずっとやってしまうのだ。一日に二時間だけ、午後四時から午後六時までやるとか、そういうことができないのだ。家にいるときは、眠っている時間と風呂に入っている時間とご飯をくっている時間をぬかして、すべての時間、きちがいヘビメタを鳴らしながら、エレキギターを(もっとでかい音で)鳴らしていた。こんなの、いいわけがない。無視できるわけがない。きちがい兄貴の耳が、悪くなるようなでかい音で鳴らしていた。きちがい兄貴が最大限ゆずったときだって、そういう音なのである。それなのに、きちがい兄貴が、きちがいおやじとおなじ型の脳みそを搭載しているから、一切合切やってないことになっている。普通の音で鳴らしていることになっている。これが、きちがい親父とおなじように、どれだけ、でかい音で鳴らしているということ指摘しても、まったく理解しないのである。普通の音で鳴らしているつもり?で、ずっと、ヘビメタ難聴になるような音で鳴らしている。こんなので、いいわけがない。勉強する時間がなかったと言ったって、「そんなのは、いいわけだ」と言われるだけだ。「どんだけうるさくたって勉強はできる」と言われるだけだ。そういうことを言うやつには、きちがい兄貴がいないのである。ヘビメタ難聴になるような音で、ずっと、ヘビメタを鳴らしている家族がいないやつがそういうことを言う。
全部が全部そういうことになる。
そいつにとって、一番嫌いな音のなかで、勉強したことがないだけだろ。そして、その普通の騒音は、短期間で終了することがわかっている騒音だったんだろ。そして、その普通の騒音は、なにか目的があって鳴らしていた騒音なんだろ。たとえば、工事のためにどうしても音が出るとか……。きちがい家族が、趣味で鳴らしていた音じゃないんだろ。
期間の長さがちがえば、ぜんぜんちがう効果があらわれるよ。なんで、そうやって、きちがい家族にやられたわけではない人間がわかったようなことを言うのか?
ぜんぜんちがうんだよ。
俺は幼稚園の横にずっと生まれたときから住んでいる人間で、騒音耐性は高かったんだよ。その高い騒音耐性を、きちがい兄貴の騒音で、ズタボロにされた。そりゃ、うらみがつみかさなれば、騒音そのものに対する感度があがる。きちがい兄貴の騒音『で』からだがおかしくなれば、騒音そのものに対する耐性が落ちる。