家族が張本人なのに、その家族が、まったく、気がつかないままなんだよな。
何万回言ったって、気がつかない。この構造が、ほかのひとにはわからない。
でかい音で鳴らしているのであれば、でかい音で鳴らしているということに気がついていると……普通の人は思っている。
けど、ちがうんだよ。
うちのきちがい兄貴は、きちがいだからちがう。ぜーーぜん、ちがう。この家族が……めちゃくちゃに問題をつくりだしている状態というのが、ほかの人にはわからないんだよな。家族が鳴らす騒音なんて、うるさいと言ったって、たいしたでかさじゃない……と思ってしまう。
家族なんだから、言えばわかるだろう……と思ってしまう。
ぜんぜん、ちがうんだよね。ほんとうに、きちがいだから、自分が原因で、ほかの家族がこまっているということが、ほんとうに、ほんとうに、わからない。
あんなでかい音で、鳴らしたら、まわりのひとがこまるというのが、ほんとうにほんとうに、わからないんだよーー。きちがい兄貴は……。
だから、ひどいことをひどいことをしていないつもりのまま、やり続ける。どれだけ言ったって無駄なんだよ。
この「どれだけ言ったってむだ」のむだというところが、ほんとうにほんとうに、ほかの人にはわからないんだよ。