一部の例外を除いて言霊主義者というのは、じつは欲張りな人たちなのである。
自分の願望をかなえたい気持ちで、いっぱいなのである。
自分の願望をかなえたいのだけど、「楽な方法」でかなえたいのだ。
「言うだけ」なら、楽だ。
だから、「言霊は絶対だ」とか「言霊の法則は、宇宙貫く絶対法則だ」と確信しやすいのである。しかし、日常の生活では、「言ったってかなわない」と言うことを知っているのである。
だから、言霊に自分の注意が集まっているときにしか、言霊思考にならない。
そして、自分の現実的な問題は、言霊で解決することができないということを知っているのである。
だから、自分の現実的な問題に関しては、そもそも、言霊で解決しようとは思わないのである。
政治の問題は、言霊で解決しようとは思わないのである。どうしてかというと、言ったってかわらないからだ。
自分が「これこれこう、かわる」と言ったって、かわらないのである。
自分が「なになにという政治家が、こういう発言をする」と言ったって、その政治家が、自分の言葉に宿っている言霊の力によって、「こういう発言をする」とは……頑固な言霊主義者ですら……思えないのだ。
自分が「なになにという政治家が、こういう発言をする」と言ったあと、言霊ではない別の理由で、「なになにという政治家が、こういう発言をする」ことを期待するしかない。
そして、その確率がとてつもなく低いと……その言霊主義者が……思っている場合は、そもそも、「なになにという政治家が、こういう発言をする」と言わないのだ。
世界中の紛争を、一秒以内に解決することだってできるのだ……。言霊理論が正しいなら……。
言霊の法則が、宇宙を貫く絶対法則なら……。
ところが、言霊理論は正しくないし、言霊の法則は、宇宙を貫く絶対法則ではないから、言霊の力によって、世界準の紛争が一秒以内に解決しないことが多い。
ようするに、言霊主義者が「無理だ」と思っていることに関しては、言霊主義者は「言霊による解決法」を採択しないのである。
「言ったって、言った通りにならない」と思っているのである。言霊主義者だって、「言ったって、言った通りにならない」と……普段は普通に、思っているのである。
ところが、言霊主義者は……夢や願望に関しては、楽な方法でかなえたいという気持ちが非常に強いのである。
だから、言霊(理論)を信じる必要性が出てくる。
「言えば、言ったことが(言霊の力で)現実化する」のだから、楽ではないか。実に樂だ。
言うだけでいいのだ。
普通の人は、言うことができる。
ある言霊主義者が普通に話せる人だとする。その言霊主義者は『自分は普通に話せるので、言える。なら、自分は言うだけで、自分の夢を現実化することができる』と思うことになる。
その言霊主義者のなかでは……『言うだけで自分の願望を現実化することができる』……ということになる。
楽だ。
実に樂に、自分の夢をかなえられる。
ラクラク~~。