AさんとBさんがいたとする。Aさんは、過去否定論者で言霊主義者だとする。Bさんがあるとき、言霊理論は間違いだということをAさんに説明したとする。そのとき、Aさんは、Bさんにいかりを感じて、Bさんに「言霊理論は正しい」「言霊は絶対だ」と言ったとする。Aさんは、過去否定論者なので、過去の出来事は関係がないと普段は言っている。「過去の出来事は、現在の状態と関係がない」ということを、えらそうに言っていたのだ。しかし、実際には、Bさんが、Aさんが言っていることを否定したという出来事が発生したあと、Aさんに対する感情が変わったのだ。この出来事の前は、Bさんは、Aさんにとって「いい人」だったのだ。それが、自分(Aさん)が、信じていることを、Bさんが否定したので、Bさんに対して不愉快な感情が発生したのだ。つまり、過去の出来事は、現在の状態に影響を与えるのである。別に、このことだけではなくて、過去否定論者であるAさんの思考というのは、過去の出来事によって発生したことの影響を受けている。実際に、Aさんの身の上に発生した、出来事が、現在のAさんに影響を与えている。ところが、「過去は関係がない」と言って、過去の出来事が現在の状態に影響を与えるということを否定してしまうのだ。Aさんは、否定してしまうのだ。これだって、どこかで、「過去は関係がない」という考え方を吹き込まれた結果なのではないかと思う。吹き込まれたと書いたけど、過去のある時点で「過去は関係がない」という考え方に触れて、「その通りだ」と本人(Aさん)思ったのではないかと思う。Aさんが、独自に、過去の出来事について考えて「過去は関係がない」と思ったのかもしれない。その可能性はある。けど、その場合でも、Aさんがその過去の時点で、(もっと過去のこと)を考えて、「過去は関係がない」という結論に至ったということは、かわりがないのである。そして、過去のある時点で「過去は関係がない」と思ったということが、「過去は関係がない」と思っている現在のAさんの状態に影響を与えているのである。なので、過去は関係がある。
過去の出来事が本人影響を与える場合、影響の大きさというのは、もちろん、関係がある。本人が「影響がなかった」と思うことだってある。しかし、「過去は関係がない」とは言えないのである。「過去の出来事は現在に影響を与えない」とは言えないのである。なら、「過去は関係がある」と言えるかというと、たぶん、言えるのではないかと思う。しかし、「本人」の意識として「影響がないと思える過去の出来事」があるのは、事実である。なので、過去の出来事は、影響力の大きさに差があるということが、言えると思う。本人が、過去の出来事のうち、影響があると思っている過去の出来事は、影響がある過去の出来事であり、本人が、蚊の出来事のうち、影響がないと思っている過去の出来事は、影響がない過去の出来事である可能性がある。本人の意識とは関係なく、過去の出来事の影響を、受けているのではないかと、私は、思う。
いずれにせよ「過去は関係がない」とは言えない。「過去の出来事は、現在の状態に影響を与えない」とは言えない。