ほんとうは、条件の悪い人を袋叩きにしているのに、やっているほうは、いいことをしていると思っているのだ。
こういう認知のズレがある。あるのだから、しかたがない。この人たち、条件の悪い人に……助言をしているつもりでいい気になっている人たち……が、この構造に気がつくかというと、気がつかないのだ。
この人たちは「俺だって、さんざん言われた」とか「わたしだって、さんざん言われた」ということを言って、お茶をにごしてしまう。自分がやられたことなら、ほかの人にやり返してもいいのか。
だいたい、ほんとうにいいことだと思っているのであれば、「俺だって、さんざん言われた」とか「わたしだって、さんざん言われた」ということを言い返さなくても、よいのではないか?
これ、自分がやられたとき、「不愉快な感じがした」という記憶があるんだよなぁ。
まあ、本人が意識しているか、意識にしていないかに関係なく、やられたときに、「不愉快な感じがした」から、ほかの人に……やり返している。
やり返しているだけなんだよなぁ。
まあ、けど、一見正しいそうに思えることは、「正しいこと」として、機能している。
これが問題なんだよ。問題だけど、ここに書いてきたようなことを、ほかの人に言っても、ほかの人は……たいていの場合……無視してしまう。こういうレベルのやつが、どれだけ多いか。
条件の悪い人を袋叩きにしているやつらが、どれだけ「人がいやがることはやめましょう」「人のせいにするのはやめましょう」「人に親切にしましょう」「ネガティブなことを言うのはやめましょう」「努力すれば成功する」「できると言えばできる」というようなことを言っても、こいつら自身が、悪い社会を生み出しているのだから、意味がない。