自分はできるけど、相手はできないという立場でものを言うわけだ。
自分は言霊の力をよく使えるけど、相手は言霊の力をうまく使えないという立場でものを言うわけだ。
ヒエラルキーがある。
このヒエラルキーは、『自分はできる』と言っている側が、勝手に作り出したヒエラルキーだ。
そして、「ぬけぬけ」なのである。
ほんとうは、言霊の力なんて使えないのに、言霊の力を使えると誤解をしているだけなのだ。
全部、誤解なのである。
ただ単に「明日は雨になる」と言って、次の日に雨が降ったから、自分は言霊を使えると思っているだけなのだ。ただ単に「明日は雨になる」と言って、次の日に雨が降ったから、自分は言い方がうまいと思っているだけなのだ。
たまたま、言ったあとに、言った内容が発生したので、自分の言霊によって、そうなったと思っているだけなのだ。
自分はうまく言えるという自信は、単なる勘違いなのである。
もし、文句があるなら……「どこどこに、瞬間移動する」と言って、瞬間移動してみろ。
「わたしは、Aという場所に、一秒以内に瞬間移動する」と言えば、「わたしという人は、Aという場所に、一秒以内に瞬間移動する」のである。
しかし、瞬間移動しない。
わたしという人は、瞬間移動できないということは、無視して暮らしているのである。
言えば言ったことが現実化するのだから、言えば、言ったことが現実化するのである。
ところが、現実化しない。
どれだけ、うまく言っても、現実化しない。
瞬間移動できないのは、言い方が悪いからではない。
「わたし」本人だって、どれだけうまい言い方で言っても、瞬間移動はできないのだ。
しかし、できないということを、意識の「蚊帳の外」においてしまうのである。
だから、できるつもりなのである。
どうしてかというと、自分は言い方がうまいからだ。
「できない」と思っていることは、日常生活において、言霊で解決しようとしないのだ。
どうしてかというと、「言ったって、言った通りにならない」と思っているからだ。
そういう分野が、どんなに頑固な言霊主義者にもある。
ところが、たいていの言霊主義者は、「ぬけぬけ」なので、そもそも、そういうことに気がつかない。こういうレベルの思考なのだ。
明日は雨が降るということを、あてただけで、自分は言霊を使えるということになって、自分の言い方はうまいということになる。
そうすると、問題を抱えている人は、自分よりも下の人間になってしまうのである。
どうしてかというと、言霊のことを知らない人だということになってしまうからだ。だから、自分が「上から」教えてあげるのである。
そして、相手が、言霊を否定した場合には、たいていの場合、言霊主義者はおこるのである。
さらに、相手が、「やってみたけど、できなかった」と(言霊主義者に)言えば、(相手は)(言霊主義者にとって)『できない人』になってしまうのだ。
ほんとうは、自分だって、『できない人』なのに、相手は『できない人』で、自分は『できる人』だと思ってしまう。
そうすると、有頂天になって、どや顔で、「こころをこめて言えばいい」と説教をし始める。
全部、誤解。間違っている。めちゃくちゃ。
誤解というのが、ものすごい、威力をもっているのだ。
『誤解』が人を動かしている。
『誤解』が人の、人に対する判断に影響を与えている。