きちがい兄貴のやり方が、あまりにも異常なので、ほかの人が理解できないのだ。
きちがい兄貴の感覚も、きちがい兄貴の態度も、きちがい兄貴の認識も、まったく、理解できない。「よその人」は理解できない。
そして、実際に、きちがい家族によって、「よその人」が経験することがない騒音を、毎日鳴らされた場合の、しんどさがわからない。「よその人」は、わからない。「よその人」は影響のでかさがわからない。
どれだけ、いろいろなことに影響が出るか、経験的にわかっていない。よその人から、「そんなのは関係がない」と言われることだって、ものすごく、くやしい体験なんだよ。
ものすごく、いやなことなんだよ。へこむことなんだよ。むなしさを感じることなんだよ。
いかりがわいてくることなんだよ。「そんなのは関係がない」と言っているやつらには、まったくわからないことだ。
きちがい兄貴に対するいかりもあるし、「そんなのは関係がない」と言ってくるやつらに対するいかりもある。
きちがい兄貴が、きちがい兄貴の態度で、きちがいヘビメタを鳴らしているということは、ぼくに、勉強することができない状態を突きつけてくるということなんだよ。突きつけてくるということを、きちがい兄貴は、きちがい感覚で無視しているわけ。そして、実感のない「よその人」も「きちがい兄貴が突きつけてくる」という部分を無視しているわけ。
きちがいだから、やることを、きちがい的な意地でやってしまうんだよ。そして、きちがいだから、やり方がひどいのだ。夢中になってやる。しつこさや、細かさが半端じゃないのだ。まさしく、狂人でなければできないしつこさで、鳴らし続けるし、狂人でなければできない細かさで、ヘビメタを鳴らすのである。
「影響」あるよ。「影響」……ある。みんなわかっていない。
実際に、経験していないから、ほんとうに、あの音のなかにいるときの状態というのがわからない。鳴り終わったあとの状態というのがわからない。実感のない「よその人」にはわからない。実際にやられていない「よその人」にはわからない。
毎日、自殺レベルで落ち込むのである。鳴り終わって、四時間経過したとき、どういう状態になるのか、「よその人」はわかっていない。
「鳴り終わったら関係がない」なんて言うのやつは、死んでしまえばいいと思うほど、あたまにくるよ。ものすごく、くやしい気持ちになる。
鳴り終わっあと、4時間、5時間、ずっと、ずっとずっと、冷え切って、自殺をしたい気持ちになるのである。体を動かそうとしても動かせず、なおかつ、眠ってしまうわけにもいかず、くるしい状態で横と他割っているのである。どうして、眠ってしまうわけにはいかないのかと言うと、眠れないのだ。これも、どれだけ、俺の意識的な脳みそが、「眠れ」と