ほんとうに、ヘビメタ騒音でくるしかった。ヘビメタというのが、ぼくにとって、苦手な音なのだ。あるいは、苦手な音の集合体なのだ。
こんなの、至近距離で、めちゃくちゃにでかい音で、「しろくじちゅう」ずっと鳴らされていいわけがない。そりゃ、宿題だってできなくなるだろう。
これ、「鳴り終わったあとにやればいい」と言うやつがいたけど、それが、むりなんだよ。無理だということが、わかっていないだけなのだ。これ、むりなんだよな。
そして、そいつにとって、苦手な音に置き換えたら、やっぱり、そいつだって、むりだと思う。できないと思う。俺だって、ヘビメタ騒音が鳴るまえは、宿題ぐらい、余裕でできたんだよ。
テレビを視て、そのあとやっても、余裕だったんだよ。
それが、きちがいヘビメタで、鳴っている最中も、鳴り終わったあとも、できなくなる。鳴り終わったあとの、つかれが尋常じゃないのだ。
これ、どれだけ、苛烈な音かわかってないな。あれが、学校から帰ってきたあと、ずっと鳴っているということが、どういうことなのかわかっていないなぁ。
学校がない日は、朝から、ずっと鳴っているということが、どういうことかなのか、わかっていないな。わかっていないだけなのに、えらそうなんだよ。えらそうになる理由はわかる。
「自分はできるけど、エイリはできない」という理由だ。
きちがいヘビメタで、できなくなったんだよ。きちがい兄貴が、きちがい的な意地で、よその人がやらないことをやっていると、ほかのやつとも、トラブルがしょうじることになるんだよ。
自動的にそうなる。