だいたい、「言い方が悪いから、現実化しなかった」と言うことが、決まっているんだぞ。こんなのない。
まず、条件が悪い人の、本当の理由を無視することからはじまるんだよ。
俺の場合で言えば、きちがい家族のきちがい騒音だ。最初から言っているように、きちがい兄貴のきちがい騒音で、くるしいのである。
ところが、言霊主義者は、ヘビメタ騒音でくるしくなったということを、認めないのである。ガン無視するのである。これも、決まっていることなんだよ。
言霊主義者によれば、こまっている人は、「こまる」と……過去において……言ったから、こまっているということになる。なんかの理由でくるしんでいる人も、なんかの理由でくるしんでいるわけではなくて、「くるしくなる」と……過去において……言ったから、くるしくなっているという解釈をする。
言霊主義者の解釈は、必然的にそういう解釈になるんだよ。
条件が悪いから、くるしんでいる人に対して、「条件が悪いということは関係がない」と言うのだ。
これだけで、マイナスポイントがある。
ネガティブなことを言っているということになる。
相手にとって、この言霊主義者の発言は、ネガティブな発言であって、不愉快な発言なんだよ。
だってそうだろ。
原因がはっきりしている。
原因がはっきりしていて、その原因でくるしんでいる。
その原因で不幸なことになった。
ところが、言霊主義者は、まず、「その原因」を無視するのだ。そして、「言霊」という原因をもってくる。「言ったからそうなった」と「その原因」を無視して、言霊的なことを言いだす。
まったく気にしていないと思うけど……言霊主義者はまったく気にしていないと思うけど……これ、やられたら、いやなことなんだよ。
精神世界セットをもっている人だと「人がいやがることはしてはいけない」などと言うけど、まさしく、精神世界セットをもっている言霊主義者が、「人がいやがること」をしているのだ。
けど、言霊主義者は、自分が言っていることに自信があるので、「相手がいやがることを言っている」とは思わないのだ。
「ほんとうの原因を無視して、言霊のせいにしないでくれ」と相手が言ったって、言霊主義者がそれを認めるとは思えない。「言霊は絶対だ」「言霊は真実だ」「言ったから、そうなる」「これが正しい」と言ってゆずらない。……ぼくの経験した範囲で言うと、そうなる。
まず、相手が「ほんとうの原因」だと思っていることを、ガン無視して、「関係がない」と言いきってしまうところが、ダメなんだよ。ダーーメダメ。
この時点で、じゅうぶんに、人がいやがることをしている。もっとも、言霊主義者は、絶対に認めないと思うけどな。
これ、言われたら、いやな感じがするんだよ。
言霊主義者だって、たいていの場合、自分が一倍速で経験して、原因を知っていることについて、別の原因を持ち出されたら、腹がたつんだよ。そして、その別の原因が、原因にならないことだったら、腹がたつんだよ。
言霊主義者は「言ったからそうなった」と言うけど、言っていない場合だってあるんだぞ。
たとえば、ぼくの場合だと、きちがい兄貴がヘビメタを鳴らす前に……「きちがい兄貴が、ヘビメタ騒音をでかい音で鳴らすので、ぼくが、くるしくなる」と言ったわけではないのだ。
ところが、言霊主義者が仮定している原因というのが、まさにそういうことなのだ。「言ったから、そうなった」と決めつけてくる。いや、言ってない。
「言ってない」と言ったって、言霊主義者は、たいていの場合、無視してしまう。言霊主義者にとって「言ったことが現実化する」ということは、たいせつなことなので、「言わなかった」という、相手の発言は、ごく自然に無視してしまうのだ。
あるいは、「言ったつもりはないかもしれないけど言ったんだ」ということを言いだす。これも、勝手に人のせいにして、不愉快だ。
それから、抽象化のレベルをあげると、ほとんどのことが言えるようになってしまうのだ。
たとえば、「くるしいと言ったから、くるしくなった」いう具合に、抽象化のレベルをあげればいい。これは、「ヘビメタ騒音でくるしくなる」と言わなくても、「くるしい」と……過去において……別のことで言ったから、「ヘビメタ騒音でくるしくなる」ということが、発生したのだという意味だ。
そのくるしくなることが、ヘビメタ騒音なんだという(理論的にまちがった)理屈だ。
別の個別具体的な理由が「くるしい」と言うまえに発生していて、「くるしい」と言ったのである。
たとえば、人間は、ずっと起きていると眠たくなる。人間のからだのしくみがそうなっている。だから、体のしくみにそったかたちで、「眠たい」と……そのとき、言ったとする。
けど、それを聞いた言霊主義者が、「眠たいといったから、眠たくなった」と勘違いしてしまうのである。
これは、眠たさについての話だけど、眠れなくてくるしいとか、眠たいのに作業をしなければならないからくるしいということまで、抽象度をさげれば、「くるしくなる」ということについて、語ることができるようになるのである。
眠たいのに、作業をしなければならないから、くるしいと感じたとする。だから、「くるしい」と言ったとする。
「過去において、くるしいと言ったことがあるから、実際にくるしくなることが発生したんだ。それが、これこれなんだ」と言うことだってできるのだ。
たとえば、眠たくなったから、眠たいのに作業をしなければならないのでくるしいと思い、「くるしい」と、あるとき、ぼくが言ったのだけど、実際にヘビメタ騒音が発生したら、そのときに、ぼくが「くるしい」と言ったから「ヘビメタ騒音のくるしさ」が発生したのだと、言霊主義者が勝手に考えてしまうのだ。
過去において、別の理由で「くるしい」と言ったのに、「くるしい」と言ったから「ヘビメタ騒音のくるしさが発生した」と、無理やり考えてしまうのだ。
もちろん、理論的には、まちがっているけど、言霊主義者は、そういうことを言いだす。
だいたい、「過去は関係がない」と言う人は、「言ったことが現実化する」なんて言えないはずなのに、矛盾を無視して、そういうことを言う。
言霊主義者は、相手における、本当の原因を無視するのだ。
原因を無視するときに使うひとつの言葉がが「過去は関係がない」という言葉だ。
ところが、「言ったことが現実化する」と言っているのだ。相手の本当の理由は、過去のことだから関係がないと言い、本当の理由ではなくて、偽の理由である言霊に関しては、「なになに」と言ったから、そういうことが発生したと言うのだ。
「つらいこと」というところまで、抽象度をあげれば、それは、たしかに、相手は過去のどこかの時点で「つらい」と言ったかもしれない。年齢によるけど、一〇歳以上の人なら、過去において、どこかの時点で「つらい」と言った確率がたいへん高い。
その「つらい」と言った場面には、つらいと思う、本当の理由があるのだ。
けど、その本当の理由を無視して、抽象度が高くなった「つらい」という言葉が……原因になって、「そのつらいことが発生した」と言霊主義者が言い出すのだ。
この言霊主義者が「即席で」考え出した原因は、ニセの原因なのである。
言霊主義者は「つらい」という言葉を言ったということが原因だと言うけど、これは、言霊主義者が考え出したニセの原因なのだ。
過去において、別の原因で「相手が」つらいと言ったら、相手が「つらい」と言ったので、いま「つらい」と感じることが発生したと言うのだ。
「つらい」と言ったから、「つらいこと」が発生したということになっているけど、当てはめられる「つらい」内容がちがう。
ここらへん、言霊主義者の思考が乱れまくっているのだけど、「言ったことが現実化する」ということ考えて、言葉の抽象度をあげて、時間を無視して、出来事の具体的な内容を置き換えると、そういうことが言えるのだ。
もちろん、そうすることによって、いろいろなまちがいをおかしている。
「ネガティブなことを言ったから、ネガティブなことが発生した」というところまで、言葉の抽象度をあげれば、たいていのことは言える。
けど、ネガティブなことと表現されていることが、ちがうのである。ネガティブなこととして表現されている個別具体的な出来事が、ちがうのである。
ちがう個別の出来事について、順番をかえて、抽象度を上げて、そういうことを(相手が)言ったということにしてしまうのである。しかし、ネガティブなことの具体的な内容が、ちがうのである。
二つ以上の、ちがうネガティブなことを、「ネガティブなこと」というひとつの言葉で表現しているのだ。「ネガティブなこと」という言葉が意味する具体的な出来事がちがうのである。
そういうところに、ズレがある。