これ、もう、何回も言っているのだけど、言霊主義者は、出来事の順番を勝手に入れ替えてしまうのである。
腹がいたくなったから、「腹がいたい」と(わたしが)言ったとする。そうすると、言霊主義者は「腹がいたいというから、腹がいたくなる」と言ってくるわけだ。
腹がいたくなったあと、「腹がいたい」と言ったのである。腹がいたくないのに、突然、腹がいたいと言って、そのあと、実際に、腹がいたくなったわけではないのである。
言霊主義者は、腹がいたくなったという出来事と、腹がいたいと言ったという出来事の順番を入れ替えてしまうのだ。
ところが、言霊主義者自身に起こったことについては、順番を入れ替えないのである。自分のことだと、腹がいたくなったあと、腹がいたいと言ったということが、わかるのである。
一倍速で、自分で体験したことだから、順番をまちがえないのである。
ところが、「ひとごと」だと、勝手に順番を入れ替えてしまうのである。
しかも、自分が……言霊主義者が、勝手に順番を入れ替えたということについて、無知なのである。まったく、気がついていないのである。
これが、こまるんだよ。
こんなの、ケンカをうっているようなものなのだけど、言霊主義者本人は、まったくケンカをうっているつもりがないのである。
言霊主義者は、「腹がいたい」と言うから、腹がいたくなったと、本気で、思っているのである。相手の身に起こったことは、こういうことだと、確信しているのである。
だから、『いたいと言うからいたくなる』という言霊的な思考を相手にぶつけるわけである。
「自分の考え方は正しい」と、言霊主義者は思っているのである。
「いたいと言うから、いたくなる」と言霊主義者は、本気で思っているのである。
この、自分のことであれば、出来事の順番をまちがえないけど、他人のことになると、出来事の順番を逆転させてしまうということに、言霊主義者本人が、気がついていないのである。
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「いたいと言うから、いたくなる」「かゆいと言うからかゆくなる」「つかれると言うからつかれる」というようなことを、言霊主義者は他人に言う。これらのことは、「言ったから、言ったことが現実化した」という思考の型に一致しているのである。自分のことでなければ、そういうふうに考えてしまうのである。