未来志向でものを言う場合は、「一〇〇%の言ったことが、一〇〇%の確率でかなう」という意味で、言霊について語るわけ……。
そういう法則があるから、「言えば」言ったことがかなうということを、語るわけ……。
けど、その根拠になっているのは「言ったことが、かなう場合もある」ということであるわけ……。たとえば、「野球選手になると言った人が、実際に野球選手になった」とか「明日、雨がふると言ったら、雨がふった」とかということだ。
これは、「言えば」言ったことが、かなう場合もあるという話なんだよ。ここから「一〇〇%の言ったことが、一〇〇%の確率でかなう」ということを導くことは、できないんだよ。
まず、これがわかっていないわけ。
こういうレベルなんだよ。
自信をもって、「言えば、言ったことが現実化する」と言霊主義者は言うけど、理論的にまちがっている。
まあ、ぼくは、このことについて、一〇〇%詐欺と法則性詐欺が成り立っていると言っているわけ。
ところが、言霊主義者は、目を輝かせて、ぼくの言っていることを否定してしまう。これ、わかっていないだけなのである。
たとえば、一〇〇人中九九人が、言霊主義者だとして、残りの一人が、言霊主義者じゃないとする。そうなると、ぼくが言っていることを理解できるかもしれない人は、一人だけなんだよ。九九人の言霊主義者は、たぶん、理解しない。
まあ、かわった言霊主義者が理解してくれるかもしれない。
そういう状態で、ぼくが言っていることと、言霊主義者がいっていることと、どっちが正しいのかという多数決をした場合、ぼくが負けて、言霊主義者が勝つわけ。
そして、こいつらは、「エイリがまちがったことを言っている」と言い出すわけ。そして、「エイリがへんなことを言っている」と言い出すわけ。
そりゃ、言霊主義者の視点から見ると、そう見えるわけ。でっ、この問題はけっこう、でかいんだよ。でかい。でかい。
そして、たとえば、きちがい兄貴が、普通の人が考えられないくらいに、悪いことをしたんだよ。きちがい兄貴が、普通の人がやらないことを、毎日、ものすごい意地でやり続けたわけ。
だから、普通の人は、きちがい兄貴のような家族に、毎日、やられたことがないわけ。
だから、経験がないんだよ。そうなると、そういう経験がない普通の人から見ると、ぼくがへんなことを言っているように見えるわけ。
親父のことでも、おなじことが成り立ってしまうんだよ。
こんな状態で生きていたら、そりゃ、くるしくなるよなぁ。他人に理解されないということは、横に置くとして、きちがい兄貴がやったことがひどいことだから、どうしても、影響をうけるのだ。
ところが、『どうしても影響をうける』ということが、どうしても、ほかの人にはわからないのだ。
ところで、ぼくが「これ以降、ほかの人は、ぼくが言っていることを、一〇〇%理解するようになる」と言えば、ほかの人は、ぼくが言っていることを、一〇〇%理解するようになるかというと、ならないわけ。
多くの言霊主義者が、ぼくの言ったことを理解しないまま、「言えば言ったことが現実化する。これが正しい」と言いきるわけ。
そういう現実が、まったくかわらないんだよ。